2012年8月31日金曜日

限局性多汗症について


多汗症には大きく分けると「全身性多汗症」「限局性多汗症」があります。

「全身性多汗症」については前回、簡単ではありますがご説明したので、
今回は「限局性多汗症」について解説したいと思います。


限局性とは、体の特定の一部分に非常に汗をかきやすい多汗症です。

例えば、手のひらに大量の汗をかく「手汗」・・・
正式には、手掌多汗症と言いますが、これも限局性多汗症に分類されています。

「手のひら」と並んで限局性多汗症が多く発症する部位としては、
「脇」と「足の裏」があります。

「手のひら」「脇」「足の裏」というのは、
精神状態の影響で発汗しやすい場所で、
専門的には「精神性発汗部位」ということができる場所なのです。

上がり症の方が大勢の人の前で話す時、
あるいは異性とコミュニケーションする時に、
汗をかきやすいのも。この3つの部位ですね。

つまり精神的緊張(交感神経の緊張)の影響を受けやすいのです。

ただ、限局性多汗症になってしまった場合は、意識的に精神の緊張を感じていなくても、
汗をかいてしまうことがあることから、精神的緊張とは関係ないと思いがちです。

しかし、限局性多汗症を発症した引き金が「精神的緊張」または「精神的ストレス」であっても多汗症が慢性化してしまうと無意識レベルに「精神的緊張」と「汗をかく」というのが記憶され、そのような状況になると自動的に汗をかいてしまうということがあるのです。

もちろん、限局性多汗症のすべてを精神面に原因があるとは言いませんが、
大きな影響を受けていることは間違いないと言えるでしょう。

限局性多汗症の場合は精神的ストレスの対処が大事な改善ポイントになっています。


2012年8月25日土曜日

そもそも発汗って・・・?


私たちの体には体温を一定に保つための機能が組み込まれています。

寒ければ「震え」、暑ければ「汗をかく」。
この当たり前のような身体の働きのお蔭で生命を維持し、
日々の生活を送ることができています。

多汗症とは切っても切れない発汗にはどのようなものでしょうか?

実は発汗には、幾つかの種類があります。

・温熱性発汗
・精神性発汗
・味覚性発汗

それが上記の3つです。

温熱性発汗とは、これまでお話ししてきた発汗のことで
気温が高い時など、体温が高くなってに出てくる汗のことです。

精神性発汗は、あなたも経験したことがあるかもしれませんが、
極度に緊張した時、怖い思いをした時・・・などに起こる発汗です。
「冷や汗」はこの精神性発汗のことを示します。

最後の「味覚性発汗」は、味覚刺激による発汗です。
辛い料理を食べた時など汗が出てきますよね。
この発汗のことを味覚性発汗と言います。

このように汗は汗でも、その発汗の理由は異なるわけです。

運動して出る汗と辛いものを食べて出る汗は、
同じものではないと言うことなんですね。

このように発汗、汗が出る・・・といっても単純ではありません。


さて、同じように多汗症にも種類があります。

それが「原発性多汗症」と「続発性多汗症」です。

・多汗症の原因となる病気を持たない方に発症するのが原発性多汗症で、
・多汗症の原因となる病気を持つ方に発症するのが続発性多汗症です。

一般に多汗症と呼ばれているのは、後者の「続発性多汗症」のことを言います。

その他にも、多汗症には・・・

・全身性多汗症
・限局性多汗症

・・・という分類の仕方もあります。


全身性多汗症というのは、多量に発汗する部位が
全身に渡っている多汗症のこと。

また、体の一部や限られた部位(例えば、手のひらなど)に
多量の汗をかくのが限局性多汗症というのですが、
この限局性多汗症については次回書きますね。